Sunday, December 6, 2020


(translation pending) 活動報告:学校防災アドバイザー

11月は学校防災アドバイザーとして、北摂三田ニュータウンに所在する小学校の教職員を対象に研修を担当しました。事前アンケートでは、学校の防災対策にあたって感心のある課題として「コロナ禍と避難所開設」が56%と最も高く、「校内の地震安全対策」、「教室から避難を開始するタイミング」、「避難誘導時の留意点」がそれぞれ38%、「児童の引き渡し基準」が29%となりましたが、研修では特に「避難誘導時の留意点」に関する課題が話題になりました。

その際、9月に行われた避難訓練の動画映像を踏まえて、出入口、階段室や段差のある所などボトルネックとなる場所では、その前後で児童の歩行速度のばらつきが大きくなることにより(ボトルネックを通過した直後に児童集団が加速する傾向にあるため)、転倒リスクが高まることが注目されました。その後の検証で、避難する集団の先頭を誘導する教員は、引率する生徒のペースに合わせて集団の速度を調整することが重要であることを示しました。

また、学校の周辺地域は計画的に形成された新しい市街地として、不燃化や低密度化に伴い比較的災害に強く、大部分は台地・丘陵地等にあたることから、地震動も比較的弱いと評価されていることが確認されました。一方では、学校が所在する区域も含めて、地域の一部は大規模盛土造成地など脆弱な地盤条件の区域に該当するため、地震に備えて注意が必要であることも示しました。

引き続き、地域の学校防災への取り組みに貢献できればと思っております。